テレアポが「きつい」と言われる理由の多くは、事前準備の不足にあります。十分に練られたトークスクリプトがないと、電話中にどのように話すか迷ったり、相手の反応に対応できず心理的負荷が高まります。
ここでは、効率よく作成できるトークスクリプトの考え方や、実際の例文を交えて、テレアポで成果を出すためのポイントを紹介します。一度整理してしまえば、電話ごとに迷うことなくスムーズに会話を進められるようになります。
テレアポは病む?なぜきついと言われているのか

テレアポが営業担当者にとって負担の大きい業務と言われる背景には、以下のような原因があります。
・スクリプトなしの架電は心的負荷が大きい
・トークスクリプトがあれば解決できる
これらの課題を理解することで、適切な対策を講じることができるでしょう。以下では、テレアポがきついと言われる理由と、その解決策について詳しく見ていきます。
スクリプトなしの架電は心的負荷が大きい
準備なしでの架電は営業担当者に大きな精神的負担をかけます。何を話すか決まっていない状態では、断られるたびにストレスが蓄積され、特に新人営業にとって相手の反応に合わせた対応は非常に困難です。
このような状況では会話が途切れるケースが多発し、営業担当者のモチベーション低下から離職率上昇や営業成績悪化を招いてしまいます。
トークスクリプトがあれば解決できる
適切なトークスクリプトを用意すると、営業担当者の緊張や迷いが減り、相手の反応にも自信を持って対応できます。会話の流れが整理されているため、準備不足による不安も軽減されます。
また、経験者のノウハウを反映させることでチーム全体のスキルが向上し、新人研修や営業成果の予測精度にも役立ちます。
テレアポトークスクリプトを作る前の準備|3ステップ

効果的なトークスクリプトを作成するには、事前準備が重要です。ここで手を抜いてしまうと、せっかく作ったスクリプトも期待した効果を発揮しません。
1.ゴール設定 2.セグメント別の分岐設定 3.リスト準備 |
以上の3つのステップで準備を進めることで、実践的で成果につながるスクリプトの土台を築くことができます。
1.ゴール設定
まずテレアポのゴールを明確にしましょう。ZOOM商談につなげたいのか、訪問アポを取りたいのかでスクリプトの内容は変わります。
また、商材や相手企業の状況によっても最適な方法は異なります。確度の高い商談を狙うのか、関係構築を目的に軽いアポを取るのかでアプローチを調整しましょう。
ゴールの種類 | スクリプトのポイント |
---|---|
ZOOM商談アポ | 簡潔な提案と日程調整 |
対面訪問アポ | 信頼感醸成と丁寧な説明 |
確度高商談 | 詳細なヒアリングと課題確認 |
軽いアポ | 短時間での興味喚起 |
このようにゴールを明確にすることで、スクリプトの方向性が定まり、より効果的な内容を作成できるようになります。チーム内でゴールを共有することで、営業活動の一貫性も保たれるでしょう。
2.セグメント別の分岐設定
商材の強みが多方面にわたる場合、架電先企業や担当者のペルソナによってスクリプトを使い分ける必要があります。同じ商材でも、製造業とサービス業では刺さるポイントが全く異なるケースが多々あります。架電先によって刺さる部分が違う時は、セグメント別にスクリプトを用意することでアポ率の向上が期待できるのです。
セグメント分岐の例 ・業界 ・企業規模 ・担当者 など |
分岐が多すぎると運用が複雑になるため、実際の運用を考慮して3〜5パターン程度に絞るのが実用的です。各セグメントの特徴を理解し、それぞれに最適化されたアプローチを準備することが重要になります。
3.リスト準備
架電先の情報を事前に整理し、優先度を明確にしておくことで、同じトークスクリプトでも各企業に刺さる会話を展開できます。企業の基本情報や担当者の役職、過去の接触履歴を把握することで、より個別性の高いアプローチが可能になります。
リスト準備で押さえておきたいポイント ・架電先企業の成約可能性の高さで優先順位を決める ・担当者の役職や過去の接触履歴を確認 ・架電する曜日や時間帯を最適化する |
こうした事前準備により、限られた時間で効率よくアポ獲得が狙えます。また、整理されたリストに基づいてトークスクリプトを運用することで、電話ごとの迷いや不安を減らし、成果につながりやすくなるでしょう。
また。以下記事では、営業のリストについて徹底解説していますので是非ご覧ください。
テレアポトークスクリプトの作り方|9ステップ

実際にトークスクリプトを作成する具体的な手順を解説します。各ステップで重要なポイントを押さえることで、実践的で成果につながるスクリプトを構築できます。以下の9つのステップに沿って、体系的にスクリプト作成を進めていきましょう。
1.受付突破トークの作成 2.担当不在時のトーク作成 3.導入トークの作成 4.質問の作成 5.本題(フック)の作成 6.クロージングの作成 7.保留時トークの作成 8.日程調整スクリプトの作成 9.ヒアリング項目の作成 |
ここでは以下のスクリプトを例にとって解説していきます。
1.受付突破トークの作成
受付突破はテレアポ成功の第一関門です。担当者にスムーズに繋いでもらうため、簡潔で明確な用件を伝え、受付の方に安心感を与えることが重要になります。
受付突破では、会社名と名前を明確に伝え、用件を簡潔に説明することがポイントです。長々と説明するのではなく、「○○に関してお役に立てる内容で」といった程度に留めることで、受付の方の負担を減らし、スムーズな取り次ぎにつながります。
上記を「フロントトーク」といいます。
フロントトークで重要なポイントは、
・丁寧に自分の名前と会社名を名乗る(不信感を失くす)
・自社が何をしているのか、実績など名乗る(興味付け)
テレアポにおいて「フロントトーク」は最も重要な部分であり、相手が話を聞いてくれるかはフロントトークの内容で決まります。
良い例では、用件を簡潔に伝え、丁寧な言葉遣いで相手に不信感を与えません。「ご担当の方は」という確認で適切な人につなげてもらい、具体的な対象を示すことで相手が判断しやすくしています。
受付突破が出来ないよくないトークの例
「えーっと、営業の件でお電話したんですけど、人事の方いますか?」「○○の件でお電話しているんですけど、今お時間よろしいですか…?」 |
良いトークは、会社名・名前・用件が明確に整理されており、受付の方が判断しやすい構成です。上記の悪い例では、情報が曖昧で、受付の方に不安を与える可能性があります。
2.担当不在時のトーク作成
担当者が不在の場合も想定してスクリプトを準備しておきましょう。簡潔に要件を伝え、相手の負担にならないよう配慮することで、スムーズに後続対応につなげられます。
担当者が不在の場合でも、取得できる情報は意外と多くあります。例えば「いつ戻る予定か」「次に連絡を取れる日程」「新規営業としてつなげてもらえるか」などです。これらの情報は次回の架電に向けた準備として非常に有益です。
連絡先や日程を確認する際には、「再度お電話差し上げてもご迷惑にならないでしょうか」と一言添えると印象が良くなります。また、必要に応じて折り返しをお願いすることで、次の接触機会につなげることができます。
このように、次回の架電予定を確認し、担当者への伝言を依頼することで、次回の架電時により円滑な対応が期待できます。
3.導入トークの作成
担当者に繋がった後の最初の挨拶が重要です。名前・会社を名乗り、適切な挨拶をすることで、相手に安心感を与えることができます。元気の良い挨拶と明確な会社名・名前の紹介が、第一印象を決定する重要な要素になります。
また、「お忙しい中お電話ありがとうございます」といった配慮の言葉を入れることで、相手との関係性を良好にスタートできます。また、通話時間の目安を伝えることで、相手の心理的負担を軽減する効果もあります。
このように、会社名・部署名・名前を明確に伝え、用件と所要時間を簡潔に説明することで、相手が安心して話を聞ける環境を作ることができます。
4.本題(フック)の作成
本題に入る際は、まず相手の回答に共感することで警戒心を和らげ、自然な会話の流れを作ります(フロントトーク)。そのうえで、自社サービスの概要や相手へのメリットを簡潔に伝えます(ボディトーク)。
フロントトーク
「そうだったんですね!」と共感するだけでも、相手は話しやすくなります。この段階で相手の関心や課題を軽く引き出しておくと、後のボディトークがスムーズになります。
ボディトーク
フロントトークで興味を引けたら、次は具体的なサービスの価値を伝える「ボディトーク」の段階です。ボディトークでは以下のポイントを押さえます。
1.サービスの概要を簡潔に伝える 長々と説明するのではなく、相手に刺さるポイントだけに絞ります。 2.お客様へのメリットを示す 例:「採用コストでお悩みなんですね。弊社のサービスを活用いただくと…」 3.実績や数字で信頼感を補強する 例:「□□業界のA社様では、弊社サービスの導入により採用単価を30%削減されました。」 |
このように、相手の状況に共感を示してから、具体的な成果事例を紹介することで、サービスの価値を効果的に伝えることができます。
5.質問の作成
本題に入る前に、軽い質問で相手の警戒心を解くことが重要です。その中で会話を弾ませつつ刺さるサービスを探り、セグメントの特定をすることができます。相手の現状を把握することから始めることで、自然な会話の流れを作ることが可能になります。
質問では、相手の業界でよくある課題を例に挙げることで、共感を得やすくなります。「○○って知ってますか?」「××にお困りの企業様多かったんですけど、御社もそういうご状況ありましたか?」といった形で、相手の状況を確認しながら興味を引くことがポイントです。
このようにまず、相手の状況に共感を示すことで、サービスの価値を効果的に伝えることができます。まずは取りあえず本題を提示し、行けそうであればクロージングに進め、反応が微妙な場合は質問で情報を引き出して再クロージングの切り口を探る、といった柔軟な進め方が重要です。
また、SPIN話法は Situation(状況) ↓ Problem(問題) ↓ Implication(影響) ↓ Need-Payoff(解決の価値) の順に質問や会話を進める手法です。 |
相手の現状や課題を自然に引き出し、解決策の価値を伝える流れを作れるため、質問や本題へのつなぎがスムーズになります。
SPIN話法については以下記事で徹底解説していますので是非ご覧ください。
6.クロージングの作成
クロージングを行うことで相手に判断をさせ、明確な次のステップに導くことが重要です。
クロージングでは、こちらから具体的な日程候補を提示することが効果的です。「来週の火曜日の午後か木曜日の午前中、どちらがよろしいでしょうか」といった具体的な選択肢を提供することで、相手の判断を促進できます。
このように、面談の必要性を示し、具体的な選択肢を提示することで、相手が判断しやすい状況を作ることができます。
以下記事では、営業のクロージングのコツについて徹底解説していますので是非ご覧ください。
7.保留時トークの作成
相手が即座に判断できない場合の対応も準備しておきましょう。資料送付の提案や、折り返しのタイミングを確認することで、関係を途切れさせず次につなげられます。ここで適切な対応をすることで、将来的なアポ獲得の可能性を残すことができるのです。
以下のことを言われたらこのトークに移りましょう ・断り理由を何回も述べてくる →「お忙しい中ありがとうございます。参考資料をお送りして、お時間のあるときにご覧いただければと思います。来週後半にでも改めてご連絡してもよろしいでしょうか。」 ・決裁者じゃない →「承知いたしました。上司の方にご相談される際の参考資料として、簡潔な提案書をお渡しできればと思います。ご興味をお持ちいただけるようでしたら、改めてお時間をいただければいかがでしょうか。」 ・予算がない →「予算の件、承知いたします。今期は難しくても、来期以降のご参考として資料をお渡しできればと思います。予算検討のタイミングがございましたら、お声がけいただければと思いますがいかがでしょうか。 |
その場でアポ日程調整が出来なくても、次につながる動きをすることが重要です。資料送付の連絡先確認、フォローアップ日程設定、相手の都合の良い時間帯を必ず聞くようにしましょう。このような対応により、相手に負担をかけることなく、継続的な関係構築の基盤を築くことができます。
8.日程調整スクリプトの作成
アポが取れそうになった際の日程調整も、スムーズに行わないとここで断られてしまうケースが多発します。こちらから先に具体的な候補日を提示することでプロ感を演出し、スムーズな調整を実現できます。
日程調整では、複数の選択肢を用意しつつ、時間も明確に伝えることが重要です。相手が選択しやすい環境を整えることで、最後の段階での離脱を防ぐことができるでしょう。
具体的な時間と所要時間を明確に伝えることで、相手が予定を調整しやすくし、確実なアポ設定につなげることができます。
9.ヒアリング項目の作成
商談につなげるために、事前に商談担当者に確認しておきたい質問項目を準備します。あまり尋問のようにならないように会話形式でつなげ、関連した質問を近くに配置することで自然な流れを作ることが重要です。
ヒアリングシートテンプレートは以下からご覧になれます。
「ファイル」→「コピーを作成」でご活用ください。
【Sales and Innovation Japan】ヒアリングシート_コピーを作成でご活用ください
以下記入例
ヒアリング項目では、商談を有効活用するために必要な情報を整理しておきます。相手の現状、課題、予算感、決裁プロセスなど、商談で深掘りすべきポイントを事前に把握することで、より効果的な提案につなげることができるでしょう。
例文: 「お時間をいただく前に、簡単に現状を教えていただけますでしょうか。現在の採用活動では、どちらの媒体をメインでご利用でしょうか。」 |
このような質問により、商談前に基本的な情報を収集し、より深い提案につなげる準備を整えることができます。
以下記事では、営業のヒアリングについて徹底解説していますので是非ご覧ください。
【テンプレ】架電先別|テレアポトークスクリプトの例文

架電先の種類によって効果的なアプローチは異なります。法人と個人では関心事や判断基準が大きく異なるため、それぞれに適したスクリプトを用意することが重要です。以下では、代表的なケース別に実際に使えるスクリプト例を紹介していきます。
・法人の場合(BtoB)のテレアポトークスクリプト
・個人宅の場合のテレアポトークスクリプト
法人の場合(BtoB)のテレアポトークスクリプト
企業向けには課題を簡潔に確認し、サービスの利点を論理的に伝えることが効果的です。意思決定プロセスが複雑で時間もかかるため、具体的な効果や他社事例を交えながら信頼性を高めることが重要になります。
新規開拓の場合
法人への電話営業では、最初に受付担当者が電話を取ることが一般的です。このファーストコンタクトでの印象が、その後の営業活動全体の成否を左右します。受付担当者をスムーズに通過し、決裁権を持つ担当者へと確実につなげるための戦略的なアプローチが必要となります。
法人向け(toB)新規開拓トークスクリプト_Sales and Innovation Japan
法人向けのアプローチでは、担当者の業務課題に焦点を当てることがポイントです。コスト削減や効率化など、明確なメリットを数値で示すことで、上司への報告や社内会議でも活用しやすい材料を提供できます。
既存顧客の場合
既に構築されている信頼関係を活かし、より具体的な提案や次のステップへの誘導を行います。過去の接点を明確に示すことで、「あなたのことを覚えています」というメッセージを伝え、関係性を強化することが重要です。
法人向け(toB)既存顧客トークスクリプト‗Sales and Innovation Japan
このスクリプトでは、相手の課題を確認してから具体的な成果事例を示し、最後に明確な行動を促す構成になっています。各段階で相手の反応を確認しながら進めることで、自然な会話の流れを維持できるでしょう
個人宅の場合のテレアポトークスクリプト
個人宅には安心感を与えつつ、短く要点を伝えることが効果的です。法人と比べて警戒心が強い場合が多いため、信頼性の高い会社であることを示し、相手にとってのメリットを分かりやすく説明する必要があります。
新規開拓の場合
個人向け営業の最大の難関は、最初の数秒間で相手の興味を引くことです。一般消費者は法人担当者と比較して、営業電話への耐性が低く、瞬時に電話を切る傾向があります。そのため、冒頭で強いインパクトを与えるトークが必要不可欠です。
個人向けのアプローチでは、生活に直結するメリットを強調することがポイントです。節約効果や生活の質向上など、身近で理解しやすい価値を提示することで、興味を引きやすくなります。
既存顧客の場合
個人の既存顧客に対しては、過去の購入体験を活かした親密なコミュニケーションが効果的です。顧客が以前購入した商品やサービスについて言及し、その満足度を確認することで、信頼関係を強化します。
個人向け(toC)既存顧客トークスクリプト_Sales and Innovation Japan
個人向けのスクリプトでは、無料診断という気軽に始められるメリットを前面に出し、週末の時間を提案することで参加しやすい環境を作っています。
【テンプレ】サービス別|テレアポトークスクリプトの例文

サービスの特性に応じて、訴求ポイントや話の展開を調整する必要があります。各業界特有の課題やニーズに合わせたアプローチをすることで、より高い効果が期待できます。以下では、代表的なサービス別にスクリプト例を紹介していきます。
・人材派遣 ・人材紹介のテレアポトークスクリプト ・求人広告のテレアポトークスクリプト ・業務システムのテレアポトークスクリプト ・不動産のテレアポトークスクリプト ・保険のテレアポトークスクリプト |
人材派遣・人材紹介のテレアポトークスクリプト
人材派遣・人材紹介業界は、営業連絡が来ることが多いため、短時間で的確に情報を伝え、興味を持ってもらうことが、アポイント獲得の鍵となります。
押さえるべきポイント
・人材派遣:企業のニーズに合う人材と派遣できる人数
・人材紹介:紹介することができる人材の特徴や業界
営業 「お世話になっております。〇〇株式会社の△△と申します。弊社テレアポやインバウンド営業に特化した人材派遣を行なっており、社内で研修なども行うことで即戦力になる人材の派遣を行なっているのですが、今人材の採用などは行なわれていらっしゃいますか?」 お客様 「そうですね。採用しています。」 営業 「ありがとうございます!ホームページなども拝見しましたが、営業職の募集をされているようですが、今はどのくらいの人数の募集を予定されていますか?」 |
求人広告のテレアポトークスクリプト
求人広告の営業は差別化が難しいため、顧客にとって有益な情報を早い段階で伝え、他社との差別化を図ることが重要です。
・求人広告営業:キャンペーンや長期掲載割引を活用して採用コストの削減を提案し、顧客の利益に直結する提案
・業種特化型求人広告:ターゲット層への強力な訴求効果をアピール
営業 「お世話になっております。〇〇株式会社の△△と申します。弊社介護業界に特化した求人広告サイトを運営しております。効果的な求人広告をご提案したく、お電話いたしました。今はどのような求人広告を利用されていますか?」 お客様 「今は大手媒体がメインですね」 営業 「そうなんですね!ありがとうございます。ちなみに弊社のように業界特化型の媒体を利用されないご理由ってあるんですか?」 |
業務システムのテレアポトークスクリプト
業務システムの営業では、具体的な課題を解決できるシステムの導入メリットを強調することで、企業にとっての投資価値を明確に伝え、導入意欲を高めるアプローチが成功の鍵となります。
・業務システム営業:時間短縮とコスト削減が実現できることを提案
営業 「お世話になっております。〇〇株式会社の△△と申します。弊社、業務効率改善のための業務管理ツールのご提案でご連絡させていただきました。顧客との対応で管理漏れとか、連絡漏れなどが発生したりなどお困りごとございませんか?」 お客様 「そうですね。連絡漏れとかはありますね」 営業 「そうなんですね!連絡漏れとかって気をつけてても起こっちゃいますよね…。御社と同じお悩みお持ちのお客様結構いらっしゃいまして、今日は連絡漏れや業務で起こりやすいミスを改善するためのツールのご紹介でご連絡させていただきました。連絡漏れ以外にお困りごとなどございますか?」 |
不動産のテレアポトークスクリプト
不動産の営業は、法人(toB)と個人(toC)で強調すべきポイントが異なります。ターゲットや商材の内容に応じた提案をすることで、成約率を高めることができます。
toB向け商材
・投資用不動産営業:企業として物件を所有する投資価値やメリットを強調
・オフィス移転などの賃貸営業:エリアや引越し時のキャンペーンをアピール
・従業員向けの賃貸営業:福利厚生としての利用が会社の満足度向上につながる点を強調
toC向け商材
・投資用不動産営業:物件を持つことによる資産形成のメリット強調
・物件購入営業:資料請求の内容に基づいて、物件の特徴や購入メリットを詳しく説明
営業 「お世話になっております。〇〇株式会社の△△と申します。 御社の近くの物件に空きが出ることになりまして、その他の物件も併せてご紹介をさせていただきたいのですが、オフィスのご移転の予定などございますでしょうか?」 お客様 「今のところはないですね」 営業 「そうなんですね。ありがとうございます。東京都内ならどこでも対応させていただいているのですが、次のご移転や新しいオフィスの開設などのお話はでていらっしゃいますか?」 |
保険のテレアポトークスクリプト
保険の営業は、個人向けに行なわれることが多いため、親しみやすさや安心感を与えることが重要です。
・法人向け保険営業:福利厚生としての利用が会社の満足度向上につながる点を強調
・個人向け保険営業:顧客の不安やリスクに寄り添った提案
営業 「お世話になります。○○保険の△△です。 先日は〇〇の入院保険についてお問い合わせいただきありがとうございます。 お問い合わせいただいた際にご入力いただいた内容で、より●●様に合った保険のご説明もさせていただきたいのですが、お時間よろしいでしょうか」お客様 「はい。大丈夫ですよ。」 営業 「ありがとうございます。入院保険のお問い合わせでしたが、その他に必要な補償などはございますか?」 お客様 「入院した時の生活の保障やがんの補償は欲しいですね。」 営業 「ありがとうございます。入院以外の補償とがん保険ですね。それを含めたご提案をさせていだたきますので、後日お時間いただけますでしょうか?」 |
テレアポトークスクリプト活用の注意点

効果的なスクリプトを作成しても、使い方を間違えると逆効果になる場合があります。スクリプトは成功率向上のためのツールですが、使い方によっては相手に不自然さや営業感を与えてしまう可能性もあるのです。以下の注意点を押さえることで、スクリプトを最大限活用できるようになるでしょう。
1.スクリプトに頼りすぎない 2.説明が長くなりすぎない 3.クロージングを相手任せにしない 4.相手に不快感を与えない表現を使う |
1. スクリプトに頼りすぎない
スクリプトはあくまで会話の補助ツールです。機械的な読み上げではなく、相手の反応に応じて柔軟に対応することが重要になります。スクリプトを棒読みしてしまうと、相手に不自然さや営業感を与えてしまい、かえって成果を下げる原因となってしまいます。
自然な会話の流れを重視し、スクリプトは基本的な構成やポイントを押さえるためのガイドラインとして活用することが効果的でしょう。営業担当者には、スクリプトを参考にしながらも、相手との対話を大切にするよう指導することが重要です。
2. 説明が長くなりすぎない
スクリプト通りに話そうとして一方的に説明を続けると、相手が疲れてしまいます。要点を簡潔に伝え、相手の反応を確認しながら進めることが効果的です。30秒説明したら相手の反応を確認し、1分話したら必ず質問を投げかけるというバランスを心がけることが重要になります。
テレアポは短時間で相手の興味を引くことが目的のため、詳細な説明は面談時に行うものと割り切ることが大切です。電話では興味を持ってもらうためのきっかけ作りに集中し、具体的な説明は次のステップに委ねることで、より効果的なアプローチが可能になるでしょう。
3. クロージングを相手任せにしない
「ご検討ください」「何かあればご連絡ください」といった曖昧な終わり方では、ほとんどの場合そのまま関係が途切れてしまいます。相手任せにすると判断が先延ばしになり、アポ率が下がる原因になってしまいます。
効果的なクロージングでは、具体的な選択肢を提示し、相手が判断しやすい環境を作ることが重要です。「来週の火曜日と木曜日、どちらがご都合よろしいですか」といった形で、YesかNoではなく、AかBかの選択を促すことで、前向きな回答を得やすくなります。
クロージング後に相手が保留を申し出た場合も、次のアクションを明確にすることが大切です。いつまでに、どのような形で連絡するかを具体的に決めることで、関係を途切れさせることなく次のステップにつなげることができるでしょう。
4. 相手に不快感を与えない表現を使う
最初から強い売り込みや過剰な表現を避け、安心感や信頼感を与える言葉遣いを心がけることが重要です。「ご参考までに」「可能性があります」といった控えめな表現を使うことで、相手に安心感を与えることができるのです。
また、相手の状況や都合を配慮した表現を使うことも大切です。「お忙しい中恐れ入ります」「お時間をいただき申し訳ございません」といった気遣いの言葉を適切に使うことで、相手との良好な関係を築くことができるでしょう。スクリプトはその指針として活用し、相手への敬意を忘れないことが重要になります。
まとめ

テレアポトークスクリプトは、営業活動の効率化と品質向上を実現するための重要なツールです。適切な準備とスクリプト作成により、営業担当者の心的負荷を軽減しながら、アポ獲得率の向上を図ることができます。
ただし、スクリプトに過度に依存せず、相手との自然な対話を重視することが最も重要です。スクリプトはあくまで会話の補助ツールであり、相手の反応に応じた柔軟な対応こそが成功の鍵となります。継続的な改善と実践を通じて、より効果的なテレアポ活動を実現し、営業組織全体の成果向上につなげていきましょう。
弊社Sales and Innovation Japanは、営業に不安がある企業様をサポートし、成果を上げるお手伝いをいたします。毎月の研修を通じて、スキルアップや新たな気づきを得たい方に最適な機会を提供しています。まずは、お気軽にご相談ください。


早稲田大学卒業後、コンサルティングファームを経て、
株式会社Sales and Innovation Japanにジョイン。
大手スキマバイトアプリの営業支援や、ITシステム事業の新規事業立ち上げに従事。
現在、エンタープライズ企業向けコミュニティ“EIN”の立ち上げに奮闘。